こんにちは。二天堂魚住鍼灸院の宮上智志です。今回は、当院の側臥位(横向き)の施術について記事を書きます。鍼灸治療では、一般的に患者さんは施術台の上で伏臥位(うつ伏せ)あるいは仰臥位(あお向け)の姿勢で施術を受けることが多いです。しかし、患者さんの身体の状態やお悩みの症状によっては、側臥位(横向き)を選択することがあります。
側臥位の鍼施術

患者さんの中には、うつ伏せでの施術が困難な方もいます。私の経験では、姿勢の問題がありました。ある患者さんは、首が前に落ちているため慢性的な痛みを抱えています。医科(病院)では、高齢のため手術は適切ではないと診断されています。うつ伏せだと長い時間首をそらせることになり、きつくて耐えられません。その他にも、ずっと顔を下に向けていると鼻が詰まって苦しい、あるいは鼻水が垂れてきてつらいという患者さんも結構います。季節によっては、花粉症と相まって、ティッシュペーパーが手放せないといった事例も少なくありません。施術台のそばにはティッシュペーパーを常備していますが、できれば気にならない楽な姿勢で治療を受けたいはずです。そして、特別の配慮が必要なのが、妊婦さんです。お腹が大きくなっていますから、うつ伏せによる腹部の圧迫は控えるべきです。「マタニティー鍼灸」という分野も鍼灸施術にはありますので、ニーズはあります。当院でも妊婦さんの様々なお悩みや症状を、鍼灸の適応疾患の一つとして受付しています。慌てることなくご案内ができるのは、側臥位(横向き)での施術も鍛錬しているからです。一般的な施術には、伏臥位(うつ伏せ)、仰臥位(あお向け)で対応していますが、側臥位(横向き)でこそ発揮できる技巧もあります。
側臥位の手技

側臥位のメリット
- 顔や胸の圧迫がなく、呼吸が楽
- 鼻のつまりや咳き込みにも対処しやすい
- 長い時間横になっても負担が少ない
- 妊婦さんなどのお腹の圧迫しない
- 横向きならでは、アプローチで施術ができる
側臥位(横向き)の施術は、後頭下筋群や頭蓋骨の乳様突起周辺の筋群の筋硬結(きんこうけつ)を解きほぐす優れた効果を発揮します。鍼にしろ、指にしろ、コリの芯をピンポイントにとらえて奥深くに効かせるのが持ち味です。揉捏(じゅうねつ)を中心にしたソフト&ディープなゆらぎを加える手技が、痛気持ちいいと患者さんには好評です。
保険診療の流れ作業的な施術ではなく、実費治療ならではの手間を惜しまぬ医療的な手技です。二天堂鍼灸院直伝の側臥位(横向き)は、首・肩・背中・腰は特にしっかりとほぐす事ができます。手技について詳しくまとめたページもございます。鍼灸に交える「ソフトな手技」の記事もぜひご覧ください。
まとめ

伏臥位(うつ伏せ)、仰臥位(あお向け)姿勢の施術ももちろん優れた効果を発揮します。施術台の構造も患者さんのリラックスを目的に改良されています。枕などの補助具の患者さんをサポートします。伏臥位(うつ伏せ)、仰臥位(あお向け)姿勢の大きなメリットの一つが左右対称に施術ができることです。例えば肩こりの施術なら首と左右の肩、背中に一度で鍼灸の処置ができます。施術にさける時間やベットの回転率にも限度がありますから、通常は伏臥位(うつ伏せ)が選択されるでしょう。その点では、当院でも同じです。それでは、側臥位(横向き)の施術はどうでしょうか。おわかりですね。左右均等に施術するなら患者さんに寝返りを打ってもらって同じことをもう一度することになります。手間と時間が2倍になるのがデメリットになります。このような理由で、医科(病院)や整骨院の保険診療では、取り入れたとしても軽微な内容になりがちです。15分程度の施術でベッドを回転させるわけですから、施術者も経験が不足するのも当然のことです。
実際の施術では、問診の内容やそれまでの治療の経過、その日の体調など、複数の要素を考慮して計画を立てます。また、施術の時間が長くなりすぎるのも患者さんにとって負担になりますし、他の予約との兼ね合いもあります。鍼灸で効かせるべきポイントと手技の持ち味の配分を、施術しながら患者さんと相談します。ですから整体院やマッサージ店のような「側臥位(横向き)施術コース〇〇分」といった受付はしておりません。理想的には、「かかりつけの鍼灸師」がその都度処方する施術の匙加減のように考えていただけるとありがたいと思っています。医療の手に真心を添えて、地域の皆様に頼りにされる鍼灸院を目指して日々研鑽に励んでおります。明石市で鍼灸院をお探しなら二天堂魚住鍼灸院へぜひお越しください。







